APPROVAL PROCESS

日本の医療機器承認プロセス

日本で医療機器の製造販売承認を取得するには、最初に製品の薬事上の位置づけを確認し、申請ルート、申請区分、必要な試験・臨床評価を整理したうえで承認申請を進めます。

承認審査では、申請書だけでなく、STED、性能・安全性資料、リスクマネジメント、臨床評価、QMS、法定表示・添付文書など、申請資料全体の整合が重要です。

承認申請を始める前に申請ルートを確認します

日本の医療機器の主な申請ルートは、

  • 製造販売届出
  • 登録認証機関による認証
  • 製造販売承認

です。

承認の要否はクラス分類だけでは決まりません。

一般的名称、JMDNコード、クラス分類、認証基準の有無と適用範囲、使用目的、構造・原理、既承認品との差分などを確認します。

海外で承認・販売されている製品でも、日本で同じ申請ルートになるとは限りません。

申請ルートや比較対象が曖昧なまま試験を開始すると、後から試験検体の代表性や評価項目の不足が判明し、手戻りにつながる場合があります。

新医療機器・改良医療機器・後発医療機器

承認申請では、クラス分類とは別に、既承認品との比較を踏まえて新医療機器・改良医療機器・後発医療機器の申請区分を検討します。区分によって比較方法や必要資料の考え方が変わります。具体的な判断項目は「新医療機器・改良医療機器・後発医療機器の違い」をご覧ください。

分類確認から承認後の販売準備まで

  1. 01

    一般的名称とクラス分類を確認する

    使用目的、構造・原理、使用部位、接触期間などから、一般的名称、JMDNコード、クラス分類を確認します。

  2. 02

    認証基準と承認の要否を確認する

    認証基準の有無と適用範囲を確認し、製造販売承認が必要かを判断します。

  3. 03

    申請区分と相談方針を決める

    新・改良・後発の申請区分を検討し、PMDA相談で確認すべき論点があるか整理します。

  4. 04

    必要な試験と臨床評価を整理する

    既承認品との差分と製品特性を踏まえ、必要な性能・安全性試験、臨床評価を整理します。

  5. 05

    申請資料を作成する

    申請書、STED、試験報告書、基本要件、リスクマネジメント、臨床評価などを作成します。

  6. 06

    承認申請とQMS適合性調査の準備を進める

    申請資料を提出し、対象製造所と製品群に応じてQMS適合性調査への対応を進めます。

  7. 07

    PMDAの照会事項へ対応する

    質問の論点を確認し、回答、根拠資料、申請資料の修正内容を整合させます。

  8. 08

    販売開始に向けた準備

    法定表示・添付文書、製造・出荷、市販後安全管理など、販売開始に必要な準備を承認申請と並行して進めます。保険適用が必要な製品では、薬事申請と並行して保険上の評価方法や必要資料を検討します。

承認申請で準備する主な資料

申請書

販売名、使用目的、形状・構造、原理、品目仕様、操作方法、製造方法などを記載します。

STED

申請品の概要、開発の経緯、既承認品との比較、基本要件、性能・安全性、臨床評価などを整理します。

性能・安全性資料

製品特性に応じて、性能試験、生物学的安全性、電気的安全性、EMC、滅菌、包装、安定性、ソフトウェアなどの資料を準備します。

リスクマネジメント

ハザード、リスク低減策、残留リスクを、設計、試験、法定表示などと対応付けます。

臨床評価

既承認品との比較、文献、海外臨床データ、臨床試験成績などから、安全性と有効性を説明します。

法定表示・添付文書

使用目的、警告、禁忌・禁止、使用上の注意、操作方法などを申請内容と整合させます。

PMDA審査で説明が必要になる主な論点

使用目的

対象患者、使用部位、臨床上の目的を、試験・臨床データと整合させます。

既承認品との差分

構造、原理、材料、性能、使用方法の違いと、その違いが安全性・有効性へ与える影響を説明します。

試験の妥当性

試験方法、試験検体、ワーストケース、判定基準が申請品の評価に適していることを説明します。

臨床上の根拠

非臨床試験で説明できる範囲と、臨床データによる説明が必要な論点を整理します。

資料間の整合

申請書、STED、試験報告書、リスクマネジメント、臨床評価、法定表示・添付文書で、用語、仕様、結論をそろえます。

PMDAの承認審査に関する参考情報

承認審査で手戻りが生じやすい点

  • 認証基準への該当性を確認せず、承認申請を前提に準備する
  • 申請区分と比較対象が固まる前に試験を開始する
  • 試験検体と申請品のモデル、材料、製造工程の差分を説明できない
  • 使用目的と性能試験・臨床評価が対応していない
  • 申請書、STED、試験報告書、法定表示・添付文書で記載が一致していない
  • 承認審査とQMS適合性調査を別々に管理し、資料準備が遅れる
  • 照会回答で新しい説明を加え、他の申請資料との不一致が生じる

よくある質問

クラスIIの医療機器でも承認申請が必要ですか?+

はい。認証基準の対象範囲に該当しない場合など、クラスIIでも製造販売承認が必要になることがあります。

PMDA相談を行わずに承認申請できますか?+

PMDA相談がすべての製品で必須となるわけではありません。

申請区分、比較対象、臨床評価、試験方針などに不確実性がある場合は、主要な試験や申請資料の方針を確定する前に相談を検討します。

QMS適合性調査は承認・認証後に受けますか?+

一般に、承認・認証の手続きと並行して対応します。

対象製造所、製品群、既存の基準適合証などを早い段階から確認します。

海外で実施した試験データは承認申請に利用できますか?+

利用できる場合があります。

試験規格、検体と日本で申請する製品との関係、判定基準、日本の使用環境への適用可能性などを確認します。

承認申請の検討段階からご相談いただけます

製品情報と既承認品を確認し、申請ルート、申請区分、必要な試験、臨床評価、申請資料、PMDA相談の要否を整理します。

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